もうあちこちで語りつくされている用語となるのですが、パンダ・アップデートとは、一般的には「低品質」とされるコンテンツを、Googleの検索結果に表示させないようにするアルゴリズムのことで、このアップデートによって、検索ユーザーはより信頼度の高い、有益な情報を検索することが出来るようになります。
似たようなアルゴリズムアップデートに「ペンギンアップデート」がありますが、こちらは俗に言う「ブラック」な手法で順位の上昇を行なおうとしているサイトを排除する目的で施工されたアルゴリズムです。
今回のネタは「パンダアップデート」に関しての記事となります。
低品質なページに手を施す
まず、俗に言う「低品質」なページとはどのようなものかを簡単にまとめて見ます。
- 中身の薄いコンテンツでなかったか
- 単純にページを量産しているだけでなかったか
- 深く掘り下げた情報を提供していたか
- サイト内に同じようなページばかりでなかったか
- 他のサイトに同じコンテンツが存在していないか
- ECサイトであれば、商品説明がメーカー配布のコピーだけでなかったか
- 不動産サイトであれば、物件情報だけでなかったか
- アフィリエイトサイトであれば、数行の説明とアフィリエイトリンクだけでなかったか
- 広告の配置や数、色がユーザーの閲覧の妨げになっていないか
参照元:http://www.suzukikenichi.com/blog/panda-update-for-japanese-onjuly-18-2012/
良く言われているのが、上記のようなサイトorブログのことですね。今回施工したページは、上記の箇条書きの、上から1~4に該当しており、約200ページものボリュームがありました。
元々このサイトではSEO的な実験を行なっているサイトであり、数年前に、「とにかくインデックス数を増やしてページボリュームをアップさせよう」という目的で、ギャラリー的なページで表示している全ての拡大画像に対して、個別にHTMLを生成し、全てをインデックス化させるという仕様にしていました。
WordPressでも、初期状態では拡大画像へのリンクがこの仕様になっていますね。画像への直接リンクに変更することで、インデックス化させなくする方法がありますが、この自動生成される画像ページに関しては、また機会があれば詳しく書いていきたいと思います。
ちなみに、以下の解析結果は、このコンテンツの過去3か月分のアクセス状況です。
200ページもありながら、アクセスは皆無に等しいですね。一応、各ページにはその画像を現すようなユニークなタイトルを付けていましたが、そんなことでアクセスを集める事ができたのは一昔前です。この結果だけでも、すでにリストラ対象のページということが分かりますね。
施工したサイトのアクセス状況
今回手を入れたサイトの情報は以下の通りです。
- 約2700ページ程のインデックス数
- 月の平均的なページビューが35000程
- パンダアップデートが施工される前は、月平均で50000ページビュー程あった
- パンダ後に30%程もアクセスが減少している
- 全体的には文章量も多く、ナチュラルな被リンクも付いている
サイトのステータスとしてはこのようなカンジ。被リンクは結構ついており、ソーシャル経由のアクセスもぼちぼちあるようなサイトです。
それでも、インデックス数が2700ページ以上もあるのに、現在のページビューは少ないと感じますね。パンダ前は平均して50000ページビューあったものが、現在は35000前後になっていることからみても、パンダに捕獲された可能性が高そうなサイトです。
noindexではなくて文章の追加で対処してみる
そして今回は、思い切ってこの200ページ全てに「noindex」を付加して、インデックスから除外してしまおうと考えていたのですが、その前に記事の追加を行なってみて、どういった変化があるのかを実験してみることにしました。
具体的に行なった改修ですが、単純に各ページに文章を追加してみました。文字を追加すれば良いというわけでもありませんが、やらないよりはマシかな・・と。
今回は、1ページ平均で200文字程。4日程かけて約40000文字を追加しました。まったくなにやってんのか・・と途中で思いましたが、個々の画像に対して、少し面白おかしくその時の情景等を追加していくのは、なかなかに楽しい作業でもありました。
人間って、その写真をぱっと見ただけでは「これ、いつどこで撮影した画像かな?」と思ってしまうのですが、その前後の写真のことを思い出すにつれて、前後の情報が繋がって記憶がよみがえってくるんですよね。
・・・すこし話が脱線しましたが、今回行なった作業を以下にまとめておきます。
パンダアップデート対策として行なったこと
- 各ページに文章を追加(約200~400文字)
- 追加した文章はその画像を詳細に説明するもの(適当な文章ではない)
- ページタイトルをよりユニークなものに変更
- 画像詳細ページの上部に、ユニークな一文(約20文字)を追加
- 画像をクリックすると次のページに移動する
5つ目の施工は、パンダには関係の無い作業となりますが、ユーザーにとって少しでも使いやすくなるかな?と思い追加した機能です。
さて、たったこれだけ(作業としては大変でしたが・・・)の施工で、どのようにアクセス状況が変わるのか。200ページ分の施工なので、全体でいえば約8%のページに手を加えたことになりますが、何か動きがあれば、追って報告したいと思います。
これで大きな変化がなければ、noindexを付加してインデックスからは削除することにしましょう。
追記:2013/4/18
その後、さらにパンダアップデート対策を行ないました。WordPressの低品質な個別記事にnoindexを追加するにて、詳しく解説しています。